【連載】讀解「難経本義諺解」を更新いたしました。
2. 難経本義序
*以下、【難経本義序】という題名を、【難経】【本義】【序】の三つに分けて「岡本一抱」が解説しています。つまり、初めて『難経』という言葉を知った人に対しても『難経』とはこういうものですよ、と丁寧に解説しています。
【難経】
越人の題する所の号なり。『難経』の解は、後の彙攷に見えたり。
〇『難経』題号の義に両説あり。けだし、”難”の字去声として視るときは則ち問難の義。奴丹の切として視るときは則ち易難の義なり。
それ、『難経』八十一編は『素問』『霊枢』の要語を採りて、これを越人自ら問答のことばを設け『内経』の奥旨を発明す。『難経』は本『内経』に従いて設けたる問答なり。故に”難”の字去声として問難に視るときは則ち、秦越人がその門人弟子と医道の事むずかしき難義の問を致し答えを致して、この八十一編に述べるの書とす。
然れどもこの説まことに是ならざるなり。”難”の字、奴丹の切として易難の難とすべし。秦越人『内経』中に於て、その最も深理を存して医家の神要、素霊の奥旨、後学の暁し難き所の要語を採りて、自ら問答の辞を設けてその理を八十一編の間に発明し、後学をして医道の源を暁し易からしむ。故に、題して『難経』となづく。
”難”は『内経』暁し難き要語を発明すればなり。”経”は『内経』及び古経の要語をひろえばなり。奴丹の切、易難の難とするの説、実にその理を得たりとす。
<解説>
『難経』は『素問』『霊枢』(まとめて『内経』)の主旨を秦越人がまとめなおしたものです。『難経』と名づけられた意味には、2つ説があります。ひとつは、越人が『内経』の内容を弟子と問答した結果をまとめたという説です。もうひとつは、越人が『内経』の中から難しいところを取り出して、問答形式にまとめたという説です。
『内経』の雑然とした内容を、脈診・病理・診察・治療と順序立ててまとめていることからも、越人が内容理解のために問答形式にしたと考えた方がいいでしょう。
続きは、「週刊にしずかラボ」にて。。。
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